トヨタ自動車(株) (東証1部:7203)

1 事業概要:
  ・「自動車」・・・国内外における自動車の製造、販売
  ・「金 融」・・・顧客への自動車ローン、販売店への資金の貸付
  ・「その他」・・・住宅設計、製造、販売、

2 特  色:
 いわずと知れた、日本を代表する企業です。トヨタ=日本、日本=トヨタと、日本快進撃の立て役者ではないかと考えます。1995年の日米自動車競技により、海外生産や部品購入を海外に移し、グローバル化を強力に推進した結果、今や世界最大の自動車メーカーGM社を脅かす存在となっています。2003年の世界販売台数でフォード社を抜き2位に躍り出ています。

3 最新実績(17年3月期:H16.4.1-H16.9.30)
  ・自動車
    生産実績 3,469,053台(日本2,177,133台 海外1,291,920台)13.2%増加
    販売実績 3,567,081台(日本1,106,718台 海外2,460,363台)12.5%増加 
    売上高  8兆3,396億円(前年比 +7.492億円)
    営業利益  7,586億円(前年比  +542億円)
  ・金 融
    売上高   3,844億円(前年比 +129億円)
    営業利益  1,027億円(前年比 +410億円)
  ・その他
    売上高   4,668億円(前年比 +631億円)
    営業利益   127億円(前年比) +67億円)

4 中間決算の業績
 ガリバーの分析で示したように、日本における、新車登録台数推移は、年々減少傾向にあります。しかし、トヨタ自動車は、国内での軽自動車を除く販売シェアを4.6%と前年同期比+2.1%増加の中間決算を発表しました。
 海外においても、全地域で販売実績を伸ばし、原油高や円高などの逆風にもかかわらず、中間期としては6期連続の過去最高を更新しました。

5 同社の強み:
  ・高耐久性、高品質な自動車の製造
  ・GPC(グローバル生産推進センター)での世界同時モデルチェンジへの取り組み
  ・最先端技術の導入に莫大な資金の投入
  ・富裕層向け高級ブランド「レクサス」の日本上陸
 
6 株価情報:

 取引値1   11/4     4,110円
 発行済株式数   3,609,997,492株
 配当利回り        1.09%
 1株配当         45.00円
 株価収益率(連)     11.99倍
 1株利益(連)      342.90円
 純資産倍率(連)      1.58倍
 1株株主資本(連)   2,602.72円
 株主資本比率(連)     37.1%
 株主資本利益率(単)     9.95%
 総資産利益率(単)     6.68%
 調整1株益(連)      342.86円
 決算年月        2004年3月
 単元株数          100株

7 株価予想:
 株価に関しては、材料で尽くし感から一端下も考えられ、3,800円近辺で待つことが出来るのではないでしょうか。
 ただし、外国人からの強烈な買いが入る可能性もありますので、日経平均を見ながらの対応が良いでしょう。特に、欧州勢からの売り買いには、注意する必要があります。ここ数年では、欧州が動き始めてから欧米が動く傾向があるようです。
 東証のホームページでは、1ヶ月ごとに外国人の売買動向を公開していますのでチェックしてみてください。

8 気になるリスク(要チェック!)
 JDパワー・アンド・アソシエイツをご存じでしょうか?JDパワーは、自動車の自動車購入後の初期品質調査を専門に行っている米国発の調査会社です。米国では、JDパワーの調査結果に対する重要性が既に浸透しておりますが、その調査でのトヨタのランキングが最近、下降傾向にあります。
 米国でのトヨタブランドの種類は、レクサス、トヨタ、サイオンの3つがあります。ランキングで、レクサスが1位を獲得しているものの、トヨタは8位、サイオンは下から4番目の34位となっています。

 あと、記憶に新しいのが、グローバル展開を目指している中国において、プラドを販売しましたが、中国向けのネーミングに失敗し、中国進出の出鼻を挫かれ、今後、中国ユーザーを取り込むためには多大な労力を必要とすることが考えられます。